出産時のトラブル

出産は、分娩の三要素「産道」「胎児」「娩出力」がバランスよく働いて赤ちゃんが生まれてきます。
この三要素がのうちどれか一つでも働きが十分でない場合は、正常な出産ができません。

軟産道強靭(なんさんどうきょうじん)

軟産道は子宮頸部から膣、会陰部にかけての産道で、出産の時はやわらかく伸びて胎児が通りやすくなります。軟産道がかたく伸びが悪いことを軟産道強靭といい、胎児が通りにくくなり、難産の原因になります。

子宮口や腟がかたく、なかなか出産が進まないときは、子宮頸管をやわらかくする薬を用いたり、子宮頸管を広げる器具を挿入することがあります。

陣痛が弱い場合(微弱陣痛)

陣痛がはじめから弱い場合や、分娩の途中から弱くなってしまうことがあります。これを微弱陣痛といいます。
はじめから起こる場合は、多胎妊娠や羊水過多、子宮の異常などが原因です。

分娩の途中から起こる場合は、原因としては狭骨盤、子宮筋腫、卵巣嚢腫などにより出産が長引いてしまいます。必要であれば陣痛促進剤を投与します。

陣痛が強すぎる場合(過強陣痛)

子宮収縮が異常に強く、ひっきりなしに起こる場合は過強陣痛といいます。
過強陣痛が産道の抵抗が小さい時に起きた場合は、分娩が急に進んで出産してしまうことがあります。そして母体は会陰裂傷や臍帯断裂、弛緩出血が起こりやすくなります。生まれた赤ちゃんも外傷をおこしやすくなります。
産道の抵抗が大きい場合は、激しい痛みが起こり、子宮破裂の危険もでてきます。
経過を慎重にみながら経膣分娩をこころみますが、陣痛抑制が困難のときは帝王切開になるときもあります。

逆子(骨盤位分娩)

逆子で生まれる骨盤位分娩は、頭部が最後に骨盤を通過してきます。
経産婦の骨盤位では骨盤のレントゲン写真を撮り、骨盤の大きさが赤ちゃんの頭を通過するのに十分な場合は、経腟分娩をすることが多いようです。
初産の骨盤位では膣壁の抵抗が強く、分娩自体がゆっくり進むため、帝王切開を選択するところが多いです。

児頭骨盤不均衡

赤ちゃんの頭の横幅が母体の骨盤より大きいことです。
超音波検査等で頭の大きさを測定し、骨盤を通れない場合は帝王切開になります。大きさがギリギリで通過できるかどうかわからない場合は、実際に分娩を試みて、無理のときには帝王切開に切り替えます。

癒着胎盤

分娩後に胎盤が子宮壁にくっついてしまい、スムーズに排出しない状態を癒着胎盤といいます。
癒着胎盤は癒着の有無を正確に判断するのが困難で、帝王切開してからわかることがほとんどです。

胎盤の一部や全部が子宮筋層に深く入り込んでしまうと、はがすことが困難です。大量出血の場合もあるので、注意が必要です。

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